歩いて、止まって、気づいて、走る

目的地はないけど毎日なんとなく街の中を歩く。ほとんどの時間が本当に何もなく過ぎていく。毎日同じように見える景色。僕と同じように毎日目的も無く街を徘徊する犬たち。僕は仲間がいるような感覚にもなる。

たまにアジア人を見るとお互い声をかけようか迷ってその場をさる。お互いその時の気持ちはたぶん同じ。

僕はそんな同じような景色の中でも時々立ち止まる。特に意味はない。

でも時々気づくことがある。

同じ場所なのに晴れている時は光が綺麗だとか、雨の日は雫が滴り落ちていて綺麗だとか。

時には霧がかかっていて別の景色にも見える。

いつも行かないところにたまたま行くと思わぬ出会いに会うこともある。最悪な出会いもあるけど。

いつもと同じことをしていても突然嬉しいメッセージをもらって嬉しくなることもある。

毎日何をしたら、どうなるというのは結局わからないけど、僕は自分が動けば動くほど何かが起こることは多くなると思う。

散歩に出掛けてふとした瞬間に新しいものに出会うといつも思い出すことがある。

僕がまだ日本にいた時、東京から石川県に行ったことがある。特にしたいことがあっていったわけでもないけどなんとなく行きたいと思った。

その時に泊まったホステルにたくさんの本が置かれていたので僕はその時もなんとなく本をいくつか手にとって数日の滞在の間に何冊か読んだ。

その中の一つに「移動力」という本があってそこには移動するほど人生は変わると書いてあった。最初は胡散臭いと思ったのだけど、実際、旅をしているときにあの本を思い出すことが多いのに気がついた。

いつも思うあの本は偶然見つけたけど、僕の人生には必要な気づきだったんだと。

その本には人は決意や、やる気で変えるのは難しいけど環境を変えれば比較的簡単に変わる。

だから、移動したらしただけ人生は動くのだと。

僕は思う。旅をしていると出会いもあるけど多くの別れもある。仲が良かったのに距離ができると決別したり、距離ができると仲良くなったり。もう、こんな出会いは無いと思っていたのに移動したらすぐに新しい出会いに会ったり。

本当に今までよりもイベントの数も多くなり、その頻度も多くなっている。

そして、その中でもずっと歩き続けていると壁にぶつかることもある。その時は部屋の中で一日中落ち込むのも大切だと思う。

その後、何かに気がついたら勢いに乗って走り出せば良いのだと思う。

僕は旅に出て本当に良かったと思う。

今は次の場所に移動するというワクワクが僕の勢いを上げている。

イスタンブールが楽しみ。

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