わがままで全てを壊してしまう。でも、それでも欲しいものがある。だから。

個人的な話なのだけど、すごく僕によくしてくれた彼女と別れた。

僕たちは出会ってから1ヶ月しか経っていないけど、同じ趣味で繋がりすぐに仲良くなった。

でも、僕は仕事もすぐやめた。次の仕事もしない。

彼女の家に居候させてもらいながら、好きな写真を撮りにばかり行って1人楽しんでいた。

すごく最低だなってわかっていた。

彼女は毎日辛そうに仕事に行った。

僕も見ていて本当はいやなんだろうなって思っていた。

でも、それでも僕は彼女と違ってだらだら生活して写真ばかり撮って一日中楽しそうにしていた。

彼女から見れば良い光景ではない。

それがあってか今になってもわからないが、日々生活するにつれて彼女は不機嫌になり、僕に冷たくあたった。

僕はそれを聞こうとしても聞けなかった。

聞けば全てが壊れるような気がしたから。

でも、聞くべきだったのかもしれない。

僕も彼女と生活するのが少しずつ気まずくなって来た。

家では彼女の機嫌を気にして落ち着かなくなった。

僕が働いて真っ当に生きていけば解決するのかもしれないとわかってはいた。

でも、僕はそうしなかった。

何度もバイトの面接を入れても時間が経つとやっぱりできないと何度も電話を入れた。

Uber eatsを始めようと準備してもなかなか始めなかった。

とてもわがままなのはわかっていた。

でも、できなかった。

写真のこと以外考えられなかったから。

毎日これが何かに繋がらないかと浅草に行って浴衣の人々を撮った。

でも、それもうまくいかなかった。

自分の技術にも自信がなかった。

彼女にそのことを一度話した時、バッサリとそうだねと言われた。

なんだかすごく悲しくて辛かった。

彼女には僕を認めて欲しかったのかもしれない。きっとそうだったんだ。

僕はそれすら彼女に伝えられなかった。

彼女と会話をすることも減っていった。

彼女は僕と話すよりスマホを見る時間が増えた。

僕は悲しくなり、結局耐えられなくなって今日彼女に別れ話をした。

このまま彼女と過ごせないと思ったから。

そして、彼女は僕がいない方が気分が良くなると思ったから。

彼女が実家に一度帰ると言って家から出る時、顔を合わせた。

僕は泣き腫らした顔を恥ずかしくて隠したつもりだったけど。

きっと隠せてない。

彼女はいつもと表情ひとつ変わらなかった。

あー。僕は別れるとなり、彼女のことがこんなに好きだったんだなーって改めて思った。

でも、彼女はもう僕にうんざりしていたのかもしれない。

僕はずっと彼女に僕のことまだ好き?と聞きたかった。

どう思っているのかも聞きたかった。

でも、その全てが僕にはできなかった。

現実を受け止められないと思ったから。

このままではいけないと思ったから。

このままの生活は自分にも彼女にも良くないと思ったから。

僕はわがままだ。

こんなことがあっても社会に適合して頑張って働こうとはなれない。

僕のこれまでの人生は嫌なことから逃げ続ける人生。

中学校の頃受験まで頑張って勉強すれば嫌な勉強から逃げられると思った。

母さんも高校卒業までは頑張れと言った。

僕は中学受験を終えれば苦しい人生は終わると思っていた。

でも、高校になっても毎回の試験を頑張らないととプレッシャーを勝手に感じていた。

卒業しても次の専門学校があった。

また卒業してもまた、苦しい仕事、嫌な仕事をやらなくてはならなかった。

奨学金返済が僕には大量にあったから。

僕の人生は常に何かに追われている。

それがすごく嫌だった。

超えても超えても終わりがない。苦しいだけだ。

ある時僕の中で必死に守って来たものが切れた。

もう誰かの期待を満足させるために、誰かを安心させるためにやりたくないことをする日々は嫌だ。

今回もこんなわがままな思想のせいで今でもいろんな人を心配させたり、落胆させたりしてる。

でも、嫌なことは嫌なんだ。理由なんてない。嫌なんだ。

僕はまた今日も現実から逃げているのかもしれない。

クレジットカードで限度額いっぱいまでお金を借りて返すあてもないのに借金を増やした。

お金がなかったから。

すぐにイスタンブール行きのチケットを買った。

なぜかイスタンブールに行きたいと思った。

写真を撮りたいと思った。

その国で写真が撮りたいと思った。

会いたい人達がいると思った。

苦しい時自分を安心させてくれるものが何か僕にもわからない。

でも、それは気休めでも大丈夫と言ってくれる人の存在なのかもしれない。

僕は苦しくて逃げた。

でも、したいって思いが、行きたいという思いが抑えきれない。

僕の大切な人達がいつも心配してくれてるのに。

ちぃちゃんごめん。

お母さんごめん。

後日談。彼女とはイスタンブール出発前日に少しだけ話すことができた。

お互い気持ちはまだ残っているのかもしれない。でも、戻ることは今はしなかった。遠距離だし、僕はきっと迷惑をかける。

きっと今はお互いに時間をとって自分自身のことを見つめ直す必要があると思った。

こんな綺麗事言ってるけどやっぱり寂しいって気持ちはある。

イスタンブールで写真の修行頑張ります。

*母からは批判の嵐でした。ごめんなさい。)

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