【旅をしながら本を読む】こんなにも自分の気持ちに正直になってもいいのだろうか。そう思うほどに感動と切なさが入り混じる物語。「無垢の博物館 下①」

以前に無垢の博物館の上のことを書きました。

今やっと無垢の博物館の下の中間まで読み終えたところです。

本当は最後まで読んでから感想を書くべきなのでしょうが、今書かずにはいられませんでした。

それに、こういうのって最後まで読んだらとかじゃなくて感動したものを誰かに伝えたいって思いで書きたくなるのだと思うんです。

だから書いていきますね!

無垢の博物館上では婚約者と主人公は結局別れてしまいました。

そして、主人公は浮気相手の方にかなり熱を上げてしまいます。

下の方では不倫相手と主人公の物語になります。

主人公は浮気相手のフュスンと奇妙な関係を築いていくことになります。

何年も彼女のことを探して見つけ上げたと思った時には彼女は結婚していて対面した時にそのことを知りました。

僕ならその時点で諦めると思うのですが、この男これでも諦めないんです。

無垢の博物館上では婚約者がいてそれでも婚約者を裏切りフュスンとあっては浮気をしていました。

結局ずっと婚約者と別れることもできずにずるずると両方の関係をキープするようなことをしていました。するとある日フュスンがいなくなりしばらくして婚約者を散々傷つけた後に別れることになりました。

その後からはフュスン一途に毎日憂鬱に過ごしていましたが、会えた時には結婚していた。

それなのに主人公は彼女と彼女の夫、そして彼女の両親と毎日のように過ごすようになるんです。

とても奇妙な関係です。

もちろん、主人公の目的はフュスンと一緒にいたいからです。

ここまで執着してくると僕の感覚では狂気じみていると感じますが、でも、ここに書かれている情景はとても真っ直ぐなんです。

ただただフュスンのことが好きで好きで仕方がない。

その気持ちだけで彼はここまでの行動をしてしまいます。

ストーカー行為をしていると言ってもおかしくないようなことをしていますが、そこにはなんだか人はここまで一途に誰かに夢中になることができるのかという不思議な気持ちにもなります。

そして、夫がいる女性の元へ毎日通うというのも正気とは思えないです。夫の方も変わり者です。

この作品はほとんど主人公目線で語られているのですが、フュスンはどう思っているのかと言えば彼女は上の時とは違い、性格がすごく醜く見えてきます。

自分の成功のために主人公のお金を自分たちに投資させようとして終わったはずの関係をキープしているように見えます。

上の時のお淑やかな美人という印象は薄れて計算高いペテン師にも見えてきます。

主人公は何度も彼女のそんな部分を思い知らされますが、それでも彼女のそばにいようとします。

もう、中間まで読んでいて最初の頃の主人公への苛立ちや情けなさなどはだんだん尊敬に変わり、フュスンへの哀れみや好意は僕の中では下降しつつあります。

そして、この物語一年や2年のそんな恋物語ではないんです。

中間時点で時間は8年も経っています。

主人公はそんな期間を夫のいる人の家へ毎日通いつめています。

もう大恋愛ですね。

そして、細部まで細かく書かれているこの小説はところどころで細かく書かれ過ぎています。

終始切ない想いになる作品ですが、ところどころで笑えてしまうようなシーンが描かれていたりもします。

主人公が合法的に彼女の昔使っていたハンカチを手に入れたシーンがありました。

それを近所の子供に彼女のハンカチが欲しいとせがまれるのですが、断固として拒否していたのが少し面白かったですね。

こんな感じで、下になると上と違ってモヤモヤする展開が晴れていくので結構読んでいて面白くなってきています。

上はずっと焦らされている感覚になり、気になるとなんとなく次の展開がワクワクする気持ちになります。

なので、どうか読んでいる方は上を頑張って読み切って欲しいです。

下からはかなり面白くなるので!

僕もそうでした。

この後の続きもとても楽しみです!

それではまた!これから続きを読んできます!

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