朝4時52分、まだ暗く寒い中浅草へと向かった。
空気の澄んだ朝の浅草を撮ってみたいと思い、FUJIFILM Xpro-3を持って出かけたのだ。
レンズはXF35mm f1.4。
ど定番のレンズだ。
家を出る前に14mm f2.8にするか迷ったのだけど、14mmは少し癖があるから画角を調整するのが難しい。
だから、まずは定番の画角で行ってみようと思った。
何度も訪れている場所なのに無性にワクワクする。
最近、写真を学ぼうと思ってKindleで高橋伸也さんの「写真からドラマを生み出すにはどう撮るのか」という本を読んだ。
そこにも書かれていたのだけど、写真は環境に左右される。
朝に撮れば柔らかい雰囲気の光が差し込んで澄んだ写真が撮れやすいし、夕方はドラマチックに撮れる。
逆に昼間は硬い光であることが多いので良い写真を撮るのは難しい。
だから、写真を撮ることに慣れてない人ほど朝や夕方に撮ると写真を撮るというモチベーションが続くと僕は思っている。
例えそうでなくても写真家は朝と夕方を重宝するものなんだ。
薄々感じてはいたのだけど、伸也さんの本に書かれていた通りあと編集でどうにかなるのは限界があって結局は撮影しているときに写真をほとんど決まってしまうのだと思う。
今回、本を読んで自分の中でより確信に近づいた気がする。
というのもあってこんな早朝から僕は浅草に向かっている。
休日がとても待ち遠しかった。
Xpro-3と共に早朝の浅草へ
1時間ほどかけて銀座線で浅草駅に到着した。
着いたのは6:40くらいだったろうか。
忘れてしまった。
早朝はやっぱり観光客も少なくて浅草寺も静かで清々しい気持ちになった。
いつもは混雑している雷門前も数人いる程度でなんだか新鮮だ。
混雑していると撮れない写真も早朝に来たおかげでストレスなくゆっくりと撮ることができた。
雷門をくぐった先に仲見世通りがあるが、そこに多くの観光客がいないというのが新鮮で何度かシャッターを切っては進んでを繰り返す。
見晴らしが良い分、いつもとは違う写真になるのも面白い。
今日はXF14mm f2.8 じゃなくてXF35mm f1.4で良かったと思った。
少しまだ暗いということもあったし、ISOもあまりあげたくなかったので明るくできるレンズはとてもありがたい。
それに、FUJIFILMのフィルムシュミレーションとこのレンズはとてもあっているような気がする。
カチッとしたビシャというよりも少しフィルムを思わせるような柔らかい写真が撮れるのも良い。
RAW現像も良いけどフィルムシュミレーションも試してみたい
ここに載せている写真は全てXpro-3で撮ってカメラ内現像で仕上げた写真だ。
RAW現像もいいのだけど、たくさん撮った時にパソコンに入れと色をいじってと考えると億劫になることが時々ある。
写真を楽しむことを気軽に楽しむことが目的であるなら、FUJIFILMのカメラでフィルムシュミレーションを使って仕上げるのは一つの選択肢だと僕は思う。
たくさん撮っても完成形に近い写真ができているので後から大きくいじる必要がない。
確かに、自分の色を極めたい人とかには合わないかもしれないけど、FUJIFILMの色が好きだと思っている人にとってはフィルムシュミレーションがあれば十分なのではないか。
もし、まだカメラを持っていなくて購入を迷っている人にはFUJIFILMのカメラをお勧めする。
そして、レンズはまずはXF35mm f1.4が良いのではないか。
ボケを楽しめることも楽しみの一つだし、僕は最初のカメラでズームレンズを買った時に少し物足りなかった。
今ではズームレンズの良さもわかっているのだけど、まだ何もわからない状態でズームレンズだけだと写真を撮ると楽しさはスマホで撮るのと変わらないと感じる人も出てくると思う。
カメラでボケを扱う深みもFUJIFILMのカメラで楽しんでもらえたらそれはとても嬉しい。
なんと言っても、FUJIFILMを使っている写真家さんや写真を撮る趣味の人たちともっと話してみたいという願望がある。
たまに観光地に行くとフジフィルムのカメラを方からの下げている人がいる。
そういう人たちを見ると無性に仲間意識を感じてしまうのはどうしてだろう。
浅草に行く時も銀座線の電車の中で座ってカメラ内現像をしていると隣にいた外国の女の子に声をかけられた。
彼女はあなたの写真すごく良いね!と言いInstagramを交換しようと言われ、初めて写真繋がりで声をかけられたりした。
それも多分、彼女もFUJIFILMのカメラを持っていたから仲間意識があったのかもしれないと思っている。
多分、僕もFUJIFILMのXpro-3を持っている人を見つけたら少しワクワクして声をかけるか迷ってしまうかもしれない。
FUJIFILMのカメラと旅する
フジフィルムのカメラはとても旅と適しているといろんなブログで見かける。
それは僕もそう感じている。
僕も一年半の海外旅行をFUJIFILM Xpro-3と行ったけれど対して不満はなかった。
その時実はRICOH GRⅢも持っていたのだけど、充電が切れるのは早いし、あまり自分が好きな色ではなかったのでタイのバンコクに滞在中に売ってしまった。
その時はXpro-3だけあれば事足りたし、そんなに小さいカメラは必要なかったのだ。
それに、旅の風景や人々の生活感を撮るのにFUJIFILMのフィルムシュミレーションがとても合っていた。
撮った写真をすぐにスマホに転送してSNSに投稿できるメリットもあった。
そう考えると、世界一周をしてる写真家がFUJIFILMのカメラを使ってますっていうのも妙に納得できる気がする。
旅中に僕がよく使っていたフィルムシュミレーションはクラシックネガだ。
クラシックネガと旅は良くマッチしていて、ノスタルジックな旅情感を演出してくれることもありよく多用していた。
クラシッククロームもいいのだけど、これは好みの問題で、ノスタルジックネガよりもコントラストが低いのが僕はあまり好みではなかった。
僕はクラシックネガが使いたいからフジフィルムのカメラを買ったという偏った考えもあったのでもうFUJIFILM以外の機種をメイン機にするのはできないと思う。
もちろん、これからの旅もあの旅情感を出してくれるFUJIFILMのカメラと行くつもりだ。
浅草寺撮影ノート
最後に今回せっかく浅草寺に何度も訪れたのでどの時間帯にどんな写真が撮れるのか伝えたいと思った。
早朝
今回行った早朝の浅草はあまり人がいないので静かさを演出したい場合とてもお勧めだ。
いつも運んでいる雷門前でもゆっくりと撮影できると思う。
僕が訪れた時6時半過ぎだったけど、雷門の前には1組しかいなかった。
そこから浅草寺内をみてもちらほらランニングしてる人がいるくらいで全然混んでいない。
朝の浅草は全然雰囲気が違うなと感じたくらいだ。
そして、五重塔に東から光があたっているので、雷門から仲見世通りを抜けた先で見る景色はとても幻想的だ。
斜めから光が当たっているので五重塔にコントラストがついてとても美しく撮れる。
ちなみに昼は写真を撮ると全体が影になるか強い光しか当たらないのであまり綺麗ではない。
後編集でハイライトを結構落とすかシャドウをあげないといけなくなってしまう。
でも、朝なら自然に優しい光が当たるのでいつもとは少し違う写真が撮れるだろうと思う。
ちなみにメリットだけではない。
朝は浅草寺で最も良い写真が撮れるお香の近辺はほとんど人がいないし、人がいないということはお香もほとんど焚かれていない。
煙が出ていないので全然綺麗に幻想的には撮れない。
そこは夕方や昼に軍配が上がる。
人が少ないことが必ずしも写真を撮ることにいいかといえばそうではないのだと思う。
どんな写真を撮りたいかで環境もまた違う感じ方になる。
昼
昼間は比較的どこで撮っても硬い光が差しているのでカチッとした写真になりやすいような気がする。
曇りな日ならまだいいのだが、晴れの日は浅草寺に当たる光もとても強く光の当たっている場所は白飛びしやすい。
その分露出も白飛びしないように合わせるのでそのほかの部分は暗くなりやすい。
後処理でシャドウを上げないといけないことが多くなるのでなんだか不自然な写真になる気がする。
もちろん、後処理でいろいろ手を加えれば良い写真もできるが、僕はその場で良い写真を撮りたいと思う派なのでここではその立場から感想を書いている。
ただ、お香周りにも観光客が多いので煙もたくさん待っていて幻想的な空間にもなるので昼に行っても楽しめるのは間違いない。
夕方
早朝と同じように良い写真が撮りやすいのがこの時間帯だと思う。
夕日がドラマチックな光景を作ってくれるので昼よりも良い写真が撮りやすい。
ただ、人が多いので建物を綺麗に撮ることは難しい。
スナップのような人がいて空気感が完成する写真は撮りやすいが、建築美を追求するなら常に人が入り込んでくるので適さない時間帯でもあるような気がする。
切り取り方にもよるけど、望遠なしではなかなか難しい。
それでもどんな時間帯も写真を楽しもう
どの時間が綺麗に撮れるかみたいな話をしたけれど、これは細かいことを言えばてこと。
実際はどんな時でも工夫次第でどうにかなることがあるし、絶対この時間帯じゃないと良い写真が撮れないってことはないと思う。
だから、いつでも写真を楽しむことが1番だ。
スナップを撮っているとなかなか良いの撮れないと感じることは多いけど、1枚、2枚と少しでも自分が良いと思った写真が撮れたら気持ちが高まってどんどんシャッターを切ってしまう。
あれこれ頭で考えるよりもまずは枚数をたくさん撮るということを意識することが大切だと僕はいつも思っている。
ここまで読んでくれてありがとうございます。
これを読んだ方も写真ライフを楽しんでください!
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